ほぼドイツ!世界音楽見聞録

2023年よりドイツに居座っています。アジア音楽を中心に広く浅く聞いたり、二胡弾いたり

小悪魔DHLと翻弄される私 | 宇多田ヒカル - 君に夢中

ベルリンに引越しました。

いろいろあってまだ自宅のネット環境がなく悲しみの中にいます。
ドイツの宅配事情について抱いた想いを忘れないうちに書き残したいと思い、バーチャル筆を執りました。今はプリペイドSIMちゃんが頼みの綱。


ボーダフォンでネット契約をして、ルーターも併せて注文しました。それをDHLという日本でも割と有名な黄色いあいつが届けてくれました。
ルーターは届いたがいろいろあってまだネット繋がらない。ああ、これがドイツ。)
荷物を受け取るだけでもハラハラドキドキ、時にイライラしました。今回はそんな記録です。

 

 

ドイツ宅配評判調査

まず、情報を仕入れるところから。引越し前のゲストハウスのWi-Fiが繋がるうちにいろいろ調べておく。
私のプリペイドSIMのプランは4週間で3GBなのでガンガン使えない。


(SIM契約についてはこちら。)

 

lumi8.hatenablog.com

 

 

ドイツの宅配事情をネット検索すると、現地で逞しく生きる日本人たちの奮闘記がわんさか出てくる。
ほうほう、ドイツの宅配サービスの特徴がわかってきたぞ。

・着日の指定はできない。時間指定はもってのほか
・予定着日に1日家にいてもインターホンがならず、不在票が入れられることがある
・不在票には隣人であろう人の名前(字が汚くて読めない)が書かれており、取りに行く必要がある
(ドイツのアパートは部屋番号がセキュリティ上明記されていないことが多いので、探すのも大変)
・逆に隣人の荷物を押し付けることもある
・不在票すらない場合がある
(その場合は業者に問い合わせが必要。体力も必要)


なかなかハードモード。自分でどうすることもできない部分がほとんどで、これはかなりストレスフル。
と思うと同時に、いかに日本の宅配サービスが素晴らしいかがわかった。日本人の国民性に依るものなのか、黒猫さんや飛脚さんたちがしのぎを削った結果なのか、とにかく素晴らしい。
ドイツでも新規企業が参戦してDHLがうかうかしていられてない状況をつくってほしいものです。

とは言いつつもDHLのサービスとしてpack stationという便利なものがあります。
これは指定した最寄りのDHLの宅配ボックスに届けてくれて都合がいいときに受け取れる素晴らしいサービス。
ただし即時登録できず、アプリで本人認証したあと手紙がきてそれでようやく使えるらしいので、今回は間に合わない。


以下、実際に注文してから荷物を受け取るまでの記録です。

注文(6月2日(土))

注文後24時間以内に発送の準備をするとのことで、宣言通りにしてくれました。DHLで1~2営業日以内にルーターを届けてくれるとのこと。
ボーダフォンの好感度アップ。
このとき玄関のベルに自分の名前が記載があるようにと注意書きが。住所に部屋番号がないのでベルを鳴らして応答しないと自分の部屋に届かないのです。
OK、もう玄関のベルの名前は更新済みさ。業者による正式なものは時間がかかるって大家さんに言われたから手書きのものを貼ってある。

暫くしてDHLからもメール。配達予定日6月5日(月)だよーん、とのこと。追跡番号もちゃんとある。
日曜日は休みだから、翌日ってこと?やるじゃんドイツ!
今のところ順調。

日曜日に玄関のベルを見ると名前が剝がれていた。テープで貼ったものが自然に剥げるとは考え難いので、おそらく何者かに剝がされたのだろう。
なぜ?私の手書きがみすぼらしかったからか?アジア人の名前が気に食わなかったからか?悲しい。(考えすぎ)
次は夫が印刷物の名前を切り取り、おまけにDr.付きのものを貼ってみた。
DHLが来るまでは頼むから剝がさないでおくれ。
(今のところ剝がされていないから良かった)


受取予定日(6月5日(月))

午前中は音沙汰なし。この日はシャワールームの水漏れをどうにかすべくホームセンターに行かねばならず、お昼休みはドイツ人きっちり取りそうだなという予想を立ててハラハラしながらもお昼に外出。
外出中もトラッキングをこまめにチェックするが更新なし。帰宅途中にDHLのトラックを見るたびに焦る。
システムと現物がきちんと対応しているかも少し不安(不信感を抱きすぎ)なので、家に戻ってなにも来ていないことに安堵。
夕方になっても来ない。DHLの配達時間を調べると朝7時~夕方6時までらしい。この日は無駄にハラハラして終わった。

 

受取予定日(6月6日(火))

朝10時過ぎにDHLからメール。
DHL「今日の14:25~15:55にお届け!」
わあ、時間まで教えてくれるの⁈ありがとう!当初の予定日に届かなかったことは水に流そう。そう思えた。

しかもトラッキング情報を見ると、LIVE Zustellung(ライブ配信)が追加されていて、自分の荷物が載ったトラックの位置情報と自分の荷物が届くまでの停車回数まで表示されている。
やるじゃんドイツ!と思った。この時は。
それからはライブ配信を頻繁にチェック。提示された時間に来るかが疑わしいなと思っていると、この提示時間が少しずつ後ろ倒しになったり、そうかと思えば前倒しになったりしている。
どうして私がこんなにも執拗にチェックしていたかというと、早くネット環境が欲しいのはもちろん、
私の部屋のベルが鳴らされず、隣人に荷物を預けられるというパターンにもできるだけすぐに対応できるようにするためである。
アパート内を1件ずつ訪ねる事態だけは何としてでも避けたい。(めちゃ精神すり減りそうなので)

予定時間まで1時間以上あるのに私のアパートの目の前に来たりしていてドキドキする、かと思えばアパートを通り過ぎて他のとこに停まってたりする。
どういうルートで配達しているのだろうか?見ていてとても非効率に感じるが、DHLからすると余計なお世話だよな、とか考えながら待った。
結局2時間近く時間がずれているが、それはいい。届けてさえくれれば。
と思ったらライブ配信が突然エラーになり、表示されなくなった。
道路状況や天候のせいでエラーになることがあるらしい。晴天で渋滞でもないが仕方ない。
こうなったら素早くインターホンに出れるように自室の玄関で待機。
ドイツ語で受け答えるシミュレーションもばっちり。

暫く待っているとトラッキング情報が更新された。
DHL「残念ながら、今日は配達できませんでした。
   考えられる理由:病気、事故、労働時間超過による配達のキャンセル。
   次の営業日に試してみるね!」

私の1日は何だったのだろうか。この日私が手に入れたのは荷物ではなく虚しさだった。
もういいや、明日は普通に出かけようかな。と思った。


受取予定日(6月7日(水))

朝10時頃にDHLからメール。
DHL「今日の14:55~16:55にお届け!」
私(ふーん、また夕方だし労働時間超過になって届かないのでは?)
とは思いつつもやっぱり気になるので予定時間近くになったらライブ配信をチェック。
ちゃんと機能している。しかも停車回数が減っているのが確認できて期待が高まる。
なんかもうトラックのアイコンに愛着が沸いてきたぞ。
予定時間が1時間以上後ろ倒しになるが想定内。アパート付近をトラックのアイコンがうろちょろしてても慌てない。私は学習したのだ。
玄関でドイツ語の勉強をしながら待機。

ディリリリリ!と爆音インターホンが鳴ったので待ってましたと言わんばかりに1コールで受話器を取る。
なんか人の声はするが音質悪すぎて何言っているのかさっぱりわからない。
部屋の場所をこの環境で伝えるのは無理だし、私の部屋は4階なのでそもそもエントランス取りに行こうと思っていたので、
Ich komme unter gleich!(すぐ下に行くよ!)とだけ叫んで急いで駆け下りた。
すると黄色い服を着たおじいちゃんがそこにいました。
私はてっきり立派な髭を蓄えた屈強な人物が運んでくるかと思っていたので意表を突かれた。

このおじいちゃんが荷物を運んでくれていたんだね。
重い荷物もあるだろうしドイツの家階段ばっかだしお疲れでしょう。また労働時間超過でキャンセルかとか思ってごめん。無理しちゃだめだよ。
ありがとうおじいちゃん。この気持ちを笑顔とVielen dankの言葉に込めた。
おじいちゃんは他の荷物も持っていたが、私に託すことはなく私は自分の荷物を手に入れた。

はあ、長い戦いだった。けどこれはスムーズに受け取れた方なのかもしれない。
次回からDHLを利用するときはpack stationを使います。

 

早くネット環境ほしい。

 

今日の1曲

宇多田ヒカル - 君に夢中

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只今定期的にくる宇多田ヒカルブームです。(自分の中での)